監査は、品質マネジメントシステム(以下「QMS」という)に関する規定が適切か?
そしてその規定に適合した業務が実施されているか?

更に有効に機能しているか? を評価するものですが、自社がやるか/顧客企業がやるか/また認証機関がやるか という監査の実施者により3つの種類に分けることが出来ます。

それぞれ第一者監査、第二者監査、第三者監査(審査)といいます。その違いを少し考えてみましょう。

先ず、第三者監査(審査)ですが、ご承知の通りマネジメントシステム審査機関(認証機関)による監査(審査)です。QMSそのものが適切に規定されているか、そしてその規定通りに実行されているかの観点から監査(審査)されます。

そして要求に合致していれば、その企業に認証を与え、それが対外的にも品質保証の体制が構築されているということを示せるいわばお墨付きをもらうことになります。

一般的には、限られた時間内での監査(審査)になるので、一つの分かりやすい事例でいえば、不適合処理では、ルール通りに不適合票が起草され、処置対策まできちっと実施しているかが問われます。

次に、第二者監査は、顧客企業が実施する監査ですので、自社が調達する製品の品質がこのシステムの下で担保されるかの観点で監査されます。
規定通り業務を実施しているかはもちろんのこと、調達品の品質を守るうえで真に適正な管理がなされているかも重要な関心事項であり、内容的にも細かいところまでチェックされるという傾向があります。いわゆるシステム監査の他に製品監査などもよく実施されるのはそのためです。

先ほどの不適合処理の例でいえば、第二者は、製品を受け入れることになる立場であるため、再発防止策の妥当性などにも突っ込んだ監査が行われがちです。

最後に第一者監査は、いわゆる内部監査であります。自社の実情を知る監査員が監査することになりますので、真の状況を確認し、適切な改善ができれば、第二者、第三者の監査にはない、効果的な監査も可能なのではないでしょうか?

先ほどの不適合処理の例でいえば、内部監査では、再発防止の突っ込んだ監査をするとともに、その品質問題が重大な事項ならば、例えばその他製品への対策の水平展開などに関する必要性などについても協議し、深く掘り下げた対応も可能になります。

内部監査は、自らが自社の活動を監査するということで判断も甘くなりがちな面もありますが、一方では、正しく実施されれば、品質保証のお目付け役として有効な手段になると考えられます。お手盛りの監査にならないことを願っております。

追記
監査と審査の2つの用語がありますが、ここで取り上げている監査という用語は、JIS Q 9000「品質マネジメントシステム-基本及び用語」の3.13.1項に定義があり“監査基準が満たされている程度を判定するために、客観的証拠を収集し、それを客観的に評価するための、体系的で、独立し、文書化したプロセス”となっています。従って、正しい姿(監査基準)にどれだけ合致しているかを評価することが監査と言えます。
一般的に、第一者、第二者を「監査」と呼び、第三者を「審査」と呼びます。

文責 山本晴久