この度、元ティ・エフ・マネジメント社の社長の門間清秀様(現在 弊社顧問)にメルマガに投稿していただきました。

テーマは、部品、材料などの発注者が受注者(サプライヤ)に検査を委譲する「製品リリースにおける検査の移譲」であり、
SJAC9117NCに規定があるものです。

英語では、DPRV(Delegated Product Release Verification)と言われ、今後、多くの企業でこれが広がっていくと考えられるものです。
興味あるテーマで投稿いただきました。3回にわたって投稿していただくことになっております。ご期待ください。

門間様は下記書籍などを出版された方です。
・JIS Q 9100:2016航空・宇宙・防衛 品質マネジメントシステムの解説(2018/11/9発行:弊社にて販売)
・JIS Q 9100:2016航空宇宙QMS実務ガイドブック(2019/1/17発行:弊社にて販売)
・航空宇宙品質技術者へのメッセージ(2011/10/2発行:現在廃刊)

 

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この「検証活動の委譲」とは、発注者(組織)が実施する“製品検査の行為”、又は“製品に関する客観的証拠を提示することによって、
規定要求事項が満たされていることを確認すること”を、受注者(外部提供者)、すなわち“製造委託先に検査委譲すること”です。

この要求事項は、JIS Q 9100:2009箇条7.4.3「購買製品の検証」で規定され、さらに
JIS Q 9100:2016 箇条8.4「外部から提供されるプロセス、製品及びサービスの管理」箇条8.4.2「管理の方式及び程度」においても、
次のように規定されました。

注記2 検証活動には、次の事項を含み得る。
 -外部提供者に対する製品検証の委譲のレビュー
・・・
 外部提供者に検証活動を委譲する場合には、組織は、委譲についての適用範囲及び要求事項を定め、委譲事項の登録を維持しなければならない。組織は、外部提供者の委譲された検証活動を定期的に監視しなければならない。

解説:
発注者(組織)が、受注者(外部提供者)に検証活動を委譲する場合、委譲についての要求事項(例えば、委譲する製品、検査・試験、確認の範囲、検証要員の資格等)を定め、委譲事項を登録し、委譲事項に関する供給者の活動を定期的に監視する必要があります。

さて、今頃になってなぜこのような「検証活動の委譲」について、メルマガにて提示したかです。
それは、
【購買製品の検証(受入時の検査活動)を、発注者が実施するのではなく受注者(サプライヤ)に委譲しているケースが、航空宇宙製造企業で急速に増加しているように見受けられます。多くは受入検査コストの低減と納期の短縮(製造部門への引き渡し短縮)からの判断と思います。委譲による検証の方法自体には問題ないと思います。しかし、その維持・管理に問題があるようです。】

次回は、その2 ★発注者側から見た「検証活動の委譲」と課題を掲載いたします。
文責 門間 清秀