教育・訓練について 第4回
教育・訓練について 第4回
今回は、このシリーズの最終回で、力量管理/能力向上について説明します。先ず、下記のフローを参照ください。
前回の力量評価では、検査員としてのいくつかの重要なスキル又は知識についてレベル評価をすると説明しました。
その結果、能力が十分でないところがあれば、強化していく必要があります。
そのために教育計画を作成し、実際に一年間教育をして、次年度にその能力の向上の度合いを再評価し、これを毎年繰り返すことで能力向上を図って行きます。
例えば、当該検査員は、三次元測定機を使えるようにしたいということであれば、当該年に三次元測定機のOJTなどを通じて利用技術を高める教育計画を立てます。もちろん、測定機の原理、使用上の注意点など知識面の教育も行います。そして能力が身に付けば、年度末にもう一度力量を評価して、この場合は、寸法計測がレベルⅢになります。
これを繰り返すことで、レーダチャートの実力値(グラフの赤い線)の囲いの面積を大きくしていきます。面積が大きくなるということは、力量が上がり能力が向上したということを表しています。このグラフを本人も見ることで成長の結果が一目でわかり、更に来年は、ここを伸ばしたいというやる気の醸成にもつながっていくと思います。
そのような管理を一人ひとりの作業者/検査員、更には生産技術者なども適用していくことが大切です。
各企業様を訪問した際に教育・訓練には、困っているということをよくお聞きします。
今回のシリーズでは、具体的な教育・訓練の内容には言及せず、力量評価と能力向上の分野を取り上げました。機会があれば教育の進め方などに関しても触れてみたいと思っています。
文責 山本 晴久
「次回(3Q6Sのお話)を読む」
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