今回からQtB(Quality Tool Box:品質の玉手箱)の解説の最終シリーズとして改善を取り上げたいと思います。

そもそも改善という意味には、大きく2つの区分があります。
①現状で好ましくない状況が起きており、それを改善する。
②現状は必ずしも問題はないが、さらに高い目標に向かって改善する。

ここで①のケースの好ましくない状態を「問題」といい。②のケースのさらに高い目標を「課題」と言います。

例えば、製造ラインがあり、ラインの不良発生率は、1%が正常なラインの基準としたとき、不良率が5%であれば、それは「問題」といい、現状から更に向上させ不良率を0.2%にする場合を「課題」と言っています。

皆さんもQCストーリーという言葉を聞かれたことがあるかと思います。
テーマを設定し、「計画の立案」→「実行」→「効果の確認」→「必要なら改善」→「最後に必要な標準化」を行う、

いわゆるPDCASのサイクルを回すことで、問題解決又は課題達成をするステップの踏み方を言います。
「問題解決型QCストーリー」と「課題達成型QCストーリー」などと呼ばれます。
両者のQCストーリーには大きな差はありません。
下図を見てください。ここでは、8つのステップを定義しています。

問題解決型でも、課題達成型でも8つのステップに分かれています。
実は、このQCストーリーを具体的な推進要領として規定したものがあります。SJAC9136:「航空宇宙 根本原因分析及び問題解決(9S方法論)」で、根本原因分析を行う方法論を9つのStep(ステップ)で規定したものです。チームで活動することを前提にしており、そこが追加されていますが、基本的にはQCストーリーの8つのステップと同じです。

ところで、読者の皆様は、改善と言われた時にどのような手法を思い浮かべられますか?
「QCの7つ道具」ではないでしょうか? 1980年代以降盛んであった小集団活動がありますが、そこで使う手法などとして現場の改善チームのメンバーの方たちも勉強された手法です。
ここでは、QCストーリーとして8つのステップがあると言いましたが、このQC7つ道具も個々のステップで使われます。

次回にその辺りの説明を行います。

文責 山本 晴久