JIS Q 9100のルーツは? 第3回
JIS Q 9100のルーツは? 第3回
JISQ9100の序文の箇条0.2に品質マネジメントの原則というのがあります。内容は、
1.顧客重視、2.リーダーシップ、3.人々の参加、4.プロセスアプローチ、5.改善、6.客観的事実に基づく意思決定、7.関係性改善の7つの原則となっています。
下表で「実施上のポイント」欄は、筆者のコメントです。
この7つをつないで考えると
「リーダーは、顧客の望まれることを理解し、全社的な目標を明確にし、各部門にそれを割り付け、全員が認識し、活動に参加する。具体的には、個々の業務をプロセスと捉え、そのプロセスのアウトプットを守る努力をする。
そしてPDCAを回しながら、事実に基づいた判断で継続的に改善を行う。そしてその活動は、自社に関係するすべての組織の利益も考えたものとする。」というようなことだと言えます。
このような活動ができればその企業の発展は、約束されたようなもので、経営者は、安心することが出来るでしょう。
QMSの認証を取得するのは、お客様から要求されるからという背景があるのは事実ですが、経営の基本的なところを今一度確認し、それをシステムとして自社に定着できるところが最大のご利益であると思います。
実は、日本経営品質賞というのがあるのはご存知ですか?日本では1997年に始まっています。その規範となったのは、米国のマルコム・ボルドリッジ賞で1980年代に始まっていたものです。
品質経営の大切さを認識し、顧客に価値を認めてもらえるよう経営革新を継続して行うことを目標としています。そして、その評価基準は、下記のようになっています。
1.リーダーシップ
2.社会的責任
3.戦略計画
4.組織能力
5.顧客・市場の理解
6.価値創造プロセス
このように眺めてみると、品質マネジメントの原則と一脈通じるところがあると思いますが、いかがですか?
JISQ9100をきちっと理解し実践すれば、まさに経営の品質も上がるということなのだと思います。
文責 山本 晴久
「続き(第4回)を読む」
当社では主に航空宇宙の品質に関わるご支援をしております。
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