民間航空エンジンに関する品質要求AS13100_内部監査が厳しくなっている
民間航空エンジンに関わる新しい要求であるAS13100が2023年1月より適用がスタートしました。JIS Q9100の補足要求としてP&W、Rolls Royce、GEなどのエンジンメーカからこの新しい要求がフローダウンされています。既に適用している、あるいはこれから適用という会社も多くなってきたと思います。
さてそのAS13100規格ですが内部監査の要求も追加され明確化されています。
目立ったところを簡単に紹介しようと思います。
まず必要な監査の種類として以下の4種類の実施が求められています。
- 品質システム監査:内部監査、マネジメントレビュー、契約のレビュー、サプライヤ管理などの主要な項目に関する監査は毎年実施、QMS全体の監査は3年以内
- 製造工程監査:3年以内で関連するすべての製造工程を網羅するように実施
- 製品監査:毎年実施
- 特殊工程監査:毎年実施
おそらく今までより監査回数がかなり増えてしまう組織が多いかと思います。
ただ規格でも監査内容が重なる部分はうまくまとめて効率的に実施してもよいことになっていますね。
また内部監査を実施する監査員の資格要件も明確に示されています。
そこでは監査が適切に実施できるよう社内、社外を問わず各種のトレーニングが求められています。
- 監査リーダー資格:航空宇宙分野の監査リーダートレーニングの受講
- 内部監査員資格:2日間の外部トレーニング受講を推奨、
または社内の監査リーダーによるトレーニング実施 - AS13100の理解:AS13100の概要やリファレンスマニュアルに示された問題解決の8D手法、工程FMEA、MSAなどに関するトレーニングを受講し内容を理解しておくこと
などが示されています。もちろんですが工程や製品に関する知識がないと適切な監査は出来ませんので能力のある人を人選するのは従来と変わらないと思いますが内部監査員になるのもなかなか大変です。
AS13100には監査員資格の要件に加え、その維持の要件も決められています。
いろいろ面倒ではありますが、これらを適用することで内部監査の運用がいままでよりやりやすくなるかもしれませんね。
興味のある方はAS13100規格(有料)やそのガイダンス資料RM(無料)などを読んでみてはいかがでしょう。
文責 竹内 朗
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