Nadcapについて
Nadcapは、米国のNPOであるPRI (Performance Review Institute)が審査機関として運営している、国際航空宇宙産業における特殊工程や製品に対する国際的な認証制度のこと。
世界の航空宇宙関連企業である機体、エンジン及び搭載機器のプライムメーカー
(ボーイング、エアバス、三菱重工、GE、RR、Honeywell等)が参加しております。
プライムメーカー各社がサプライヤーに発注する製品に特殊工程が含まれる場合には、
製造委託する条件としてNadcapの認証取得を義務付けている場合が多いです。
Nadcap のはじまり
特殊工程の要求事項の規格統一化を図り、従来プライムメーカー各社が個別に実施していたサプライヤーへの審査の削減を狙いとして、1990年に業界運営の特殊工程認証制度、Nadcapが開発されました。
PRI とは
Nadcapを管理運営するために設立された米国の非営利組織で、SAE (Society of Automotive Engineers)傘下のNPOです。
Nadcap 認証
認証取得の計画時に、プライムメーカー各社により指定される特殊工程の対象範囲の確認が必要です。
代表的なNadcap認証の種類とそのスコープ
化学処理 Chemical Processing | アノダイジング、化成被膜処理、メッキ、エッチング等 |
コーティング Coatings | 溶射、蒸着等 |
複合材 Composites | 複合材成形、金属接着、コア処理等 |
従来型機械加工 Conventional Machining as a Special Process | 穴明け、ミーリング、研磨等 |
エレクトロニクス Electronics | プリンテッドサーキットボード等 |
熱処理 Heat Treating | 熱処理工程、設備、高温測定、浸炭、窒化、ろう付け等 |
材料試験ラボ Materials Testing Laboratories | 化学的試験、機械的試験、金属組織、硬度、腐食等 |
測定および検査 Measurement & Inspection | 三次元測定機、レーザートラッカー等 |
非破壊検査 Nondestructive Testing | 浸透探傷、超音波探傷、放射線探傷、渦流探傷、磁粉探傷 |
特殊機械加工および表面強化 Nonconventional Machining and Surface Enhancement | 電解加工、電解研磨、放電加工、レーザー加工、ショットピーニング |
非金属材料製造 Non Metallic Materials Manufacturing | 樹脂、接着フィルム、コア等の製造 |
溶接 Welding | 拡散溶接、溶融溶接、電子ビーム溶接、抵抗溶接、レーザー溶接等 |
Nadcap審査の流れ
・Nadcap認証取得・更新支援の詳細はこちらに記載しています。
・不明点などございましたらこちらからお気軽にご連絡ください。
当社では主に航空宇宙の品質に関わるご支援をしております。
以下、リンクです。
・JIS Q 9100:2016 認証取得支援
・Nadcap 認証取得・更新支援
・JIS Q 9100:2016 規格解説セミナー
・JIS Q 9100:2016 内部監査員養成セミナー
・その他、お気軽にお問合せください。