JIS Q 9100の分かり易い解説について(第1回-2) 運用リスクマネジメント

前回のメルマガでご案内させていただきました通り、JIS Q 9100(以下「規格という)の要求事項をご存知でない方を対象としています。私の品質保証に関わる実務経験、JIS Q 9100認証取得支援等の経験に基づき、一部私独自の考え方もあるかと思いますが、極力事例も含め分かり易く解説させていただきたいと考えます。

今回、初回として箇条8.1.1 運用リスクマネジメントについて解説します。

この目的は引合い時等でのリスク(心配事項)を明確化し、その中でも重要なリスクを特定し、これに対する軽減(対策)費用を見積りに反映し、見積り落ちのないようにすることです。勿論、受注後もリスク軽減対策に従って管理する必要があります。

品質管理の基本は重点管理でありリスクマネジメントにおいても、この考え方が基本です。重要なリスクを特定するための手法として、リスク毎の影響度と発生確率を定量的に数値評価し、各々の値を掛け合わせて、その値が高いリスクを優先して重要リスクとして特定する方法が一般的です。重要リスクと特定された事項については、責任者を決めて計画的に軽減策を実施する必要があります。

例えば、分かり易い実例として、リスクの対象は異なりますが私自身次に示すようなことを経験しました。

沢山の受講者が見込まれるセミナーを実施するにあたって、リスクを関係者で抽出しました。その結果、主なものとして
①資料を映すプロジェクターの故障
②会場への移動(名古屋から神戸)を、関係者3名が同じ新幹線での移動等があがりました。

①につきましては、貸会議室のプロジェクターを使用するので故障するリスクの確率は低いが、故障した場合は、セミナーが中断するので影響度が非常に高いので総合判断として、自社のプロジェクターを予備として準備することにしました。

②につきましては、新幹線の事故が発生して3人が遅れたとしても、他の関係者が沢山いるのでカバー可能と総合判断して、3人が一緒に移動しました。

その結果、セミナー時にプロジェクターがポツンと音を立て、電源が落ちました。参加者は、ざわめきましたが関係者で予備のプロジェクターに5分位で切換え、セミナーを続行しました。アンケートでは、プロジェクター故障時に素早く切換えたことに対する驚きの声が沢山ありました。このように、リスクマネジメントがうまくいくとはかぎりません。発生確率は低いと判断して、軽減策を実施しなかった事象が発生して問題になることもありますが、これは仕方ないこととして割切るしかありません。

次回は、運用リスクマネジメントの第2回目として、特別要求事項等について解説いたします。

文責 松田

「続き3.5条(8.1.1)特別要求を読む」

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