今回は、Nadcapの要求事項をごく簡単に見てみましょう。
ここでは、非破壊検査の中でも航空機部品への適用範囲の広い浸透探傷検査の個別要求を見てみたいと思います。Nadcapの非破壊検査への一般的要求はAC7114に、浸透探傷検査への個別要求はAC7114/1で規定されています。
以下、AC7114/1「Nadcap 非破壊検査施設監査基準-浸透試験」のポイントを簡単に解説いたします。

全体の構成
1.適用範囲   2.一般情報  3.材料と設備   4.手順書
5.浸透探傷検査工程の管理    6.適合性
という項目立てとなっています。

項目毎の要求のポイント
1.適用範囲
AC7114を補足するものとして使用する。各サブスクライバー(航空機、航空エンジンのOEMなど)の補足要求がある場合は、それも含めて適用する。
(実際に浸透探傷検査にもAC7114/1Sという補足要求があります)

2.一般情報
審査員に対して、審査の注意点が書かれています。更にAMS2644(浸透液に関する要求)など参考文献が呼び出されています。

3.材料と設備
・材料と設備を作成しているか?
・浸透液、乳化液、現像剤などが材料スペックに合致していることの証拠があるか?
・材料の識別を行い、混入、汚染などないか?
など

4.手順書
・液体浸透法を使用する処理及び検査に関する手順があり、レベル3の承認を受けているか?
・手順書には、手順書番号、日付、対象部品、処理条件、使用液のメソッド/タイプ、現像剤のフォームなど、更に検査する箇所、判定基準など検査状態の表示法など明確になっているか?

5.浸透探傷検査工程の管理
・浸透液の輝度試験、各種浸透液/乳化剤の水分含有率など、各種現像剤の特性などが要求に合致しているか?
・浸透探傷システム性能(欠陥検出能力、その記録など)は確認されているか?
・既知の欠陥スタンダードを維持しているか/劣化してないか?
・使用する液の汚染のチェックはよいか?
・・・以下、乾燥炉、UVライト、白色光照度計、計時装置、水温の監視などの要求がある。(細部は省略)

以上3項から5項は、通常は、審査時に書類審査として一般的には事務所でチェックされます。

更にジョブ・オーディットが実施され、実際に現場で手順書への遵守状況などがチェックされます。その内容が、6項に書かれています。

6.適合性
本項目に詳細のチェック項目が書かれています。

ここは次回に引き続いて解説します。

文責 山本

 

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