今回からは、前回説明したQtBの位置づけを確認したうえで解説したいと考えています。

今回のFAIとFAVは、QtB Ⅱ-1に位置付けるものです。即ち図面要求事項に関し工程設計を通じて手順書などに落とし込むとともに生産の準備として設備、要員、材料、治具などの準備が完了した段階で量産と同じ工法で初品品質を作りこみます。
この段階でFAI(初回製品検査)を行います。

先ずFAIの要求がJISQ9100からどのようにして出て来るかを見てみましょう。

具体的には、8.5箇条「製造及びサービスの提供」の8.5.1.3箇条「製造工程の検証」の中に
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組織は、その製造工程によって、要求事項を満たす製品を製造できることを確実にするため、製造工程の検証活動をしなければならない。
注記:
*1:通常FAI(初回製品検査)と呼ばれる。
*2:これらの検証活動は、リスクアセスメント、生産能力(Capacity)調査、製造能力(Capability)調査及び管理計画が含まれる。
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と規定されています。

この初回製品検査の要求が2001年版のJISQ9100では、「製品の監視及び測定」の項目の中にあったものが、2009年版の時に、「製造及びサービス提供の管理」の項目に移されたという経緯があります。

即ち、検査の項目にあった要求が製造の工程を管理する要求としての項目に移ったということです。そして2016年版では、更に上記の通りの製造工程の検証という明確な表現となっています。2回の改訂を重ね要求が明確になったということができます。

そしてこのFAIの詳しい要求は、SJAC9102「初回製品検査要求事項」に示されています。
この要求は、もともとInternational Aerospace Quality Group (IAQG)によって作成されており、他のIAQG規格と同様にAS9102(米国)、EN9102(欧州)、SJAC9102(日本)として出版されているものです。
現在はB改訂版(2015/1/23)が適用されています。

この中で初回製品検査のデータをまとめる様式が決めれていております。次回に具体的にフォーマットの使い方を説明します。

文責 山本