#4_AS13100_未然防止とAPQP/PPAPの全体像(RM13004_RM13145)

航空エンジン産業の品質要求は非常に高く、設計から量産立ち上げまでのあらゆる段階で「不適合をつくらない仕組み」が求められます。AESQの参照マニュアル RM13004 と RM13145 は、その仕組みを実務レベルで支える一対の文書です。
両者はAS13100を補完する13の参照マニュアルの一部であり、サプライチェーン全体における品質活動の“流れ”と“手段”を整理しています。

まず RM13004「Defect Prevention Quality Tools to Support APQP & PPAP」 は、不適合未然防止を目的としたツール体系をまとめた文書で、PFD(工程フロー図), PFMEA(工程FMEA), Control Plan(管理計画書)といった主要ツールの適用方法が詳細に示されています。これらはAPQPやPPAPの基盤となる工程理解とリスク管理を支える重要要素です。

一方で RM13145「APQP & PPAP within Aerospace」 は、航空宇宙産業におけるAPQPとPPAPの要求事項であるAS9145を航空エンジンに特化した具体的な進め方、フェーズごとの要求事項、提出物の基準、関連フォーム類を包括的に規定する文書です。

APQP/PPAPのタイミングプラン、プログラム管理、プロセス変更時の要件などが体系的に構成されており、実務者にとって「どう全体を進めるか」を示すガイドとなります。

両者の関係を整理すると、
RM13145=APQPとPPAPの全体プロセスを体系化した“流れ”の基準
RM13004=その中で用いる未然防止ツール群の“方法”の基準

という補完関係にあります。RM13145がプロジェクト管理・品質計画の“道筋”を示し、RM13004がその中で活用すべき具体的品質ツールを解説するという構造です。

具体例として、APQPの各フェーズでは工程設計・工程能力・リスク評価が求められますが、このリスク評価を効率的に行うための実務手順がRM13004のPFMEAに記されています。

また、RM13145はAS9145に基づくAPQP/PPAPモデルに沿っており、PPAP提出物の評価方法やプロセスフローのナビゲーションを含む実務上の要求を定義しています。
両マニュアルを組み合わせることで、設計から生産までの品質保証プロセスが強固になります。

共に、難しい記載をしている感もありますが、特にRM13004は図解やサンプルなど記載しており、実務の参考になると思いまうす。未然防止を軸とした品質活動を組織的に推進するうえで、両マニュアルをセットで活用してみてください。

以上

文責:本多正樹

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