#1_AS13100_8D問題解決手法

今回より8回にわたって、航空エンジンに要求される品質マネジメントシステム規格であるAS13100から呼び出されているRM(リファレンスマニュアル)について概要を紹介していきます。
 初回は、RM13000 8D Problem Solving Method(8D問題解決手法)です。

AS13100では、顧客から要求された場合、顧客へ流出させてしまった不適合の問題解決(原因探求から是正処置の実施と効果確認まで)をRM13000による8D問題解決手法による実施を要求しています。
 8D問題解決手法では、以下に示す9つ(D0~D8)のステップで体系的に問題解決を実施します。

問題を特定した後、
D0:即時の封じ込め処置として、出荷の停止と疑義品のリストを作成します。
  また、48時間以内に顧客への報告が必要です。
D1:問題処理のため、設計、生産技術、製造、検査、品証、調達などの専門家チームを編成します。
D2:データを収集し、何が問題なのかを定量化できる表現で定義します。
D3:暫定対策を実施して影響の拡大を防ぎます。不適合品の出荷停止と良品の出荷を行います。
D4:特性要因図やなぜなぜ分析等により根本原因を特定し、発生系の原因(根本原因)、検出できなかった流出系の原因とQMSの原因を特定し検証をします。これには、ヒューマンファクターズの観点も考慮しなければなりません。
D5:恒久対策の立案で、問題発生後30日以内に完了します。
D6:D5で計画した恒久対策を実施し、その有効性を検証します。
D7:知識の標準化や管理プロセスへの反映を行い、再発防止を図ります。
D8:チームの成功を評価し、正式に終了となります。

RM13000では、調査報告書の様式として、WORD、EXCEL、Power Pointのテンプレートが下記から提供されるので、顧客が指定した様式を使用します。また、各ステップでのエビデンスを添付することが必要です。
https://aesq.sae-itc.com/supplemental-material

8D手法の実践者は、要求事項を理解しているトレーナーから教育を受けることが望ましいとしています。
問題の程度によっては、8D手法ではなく簡易型として4D(D2、D4、D5、D6)又は2D(D2、D6)を適用する場合もあります。
なお、IAQGからはARP9136 9S方法論(国内ではSJAC9136 「航空宇宙 根本原因分析及び問題解決(9S方法論)」があり、ほぼ同じ内容となっています。

追伸:弊社では、AS13100規格解説と主要なRM(SPC、ヒューマンファクターズ、APQP/PPAP、MSA、8D問題解決手法)のセミナーを今年度計画しています。業務での活用を目指す皆様の参加をお待ちしています。
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以上

文責:古郡 秀一