あるQAマンの体験記 第17回 品管部から品証部への進化!

筆者が入社した時は、品質管理部に配属されました。そして配属先の変更で、検査担当課から、品質管理課に移り、品質計画業務など担当するようになりました。

ちょうどその頃、主たる顧客であった防衛庁(現在は省)の品質保証仕様書が大きく変わり、陸、海、空の三幕の品質保証仕様書が一つに統合される時期でありました。そして、調達品の複雑さと重要性に応じてDSPZ9001:品質保証仕様書、DSPZ9002:品質管理仕様書、DSPZ9003:検査仕様書の3つの要求が設定されました。

ここで品質管理は、概念的には製造品質を守ることが目的であり、品質保証は、お客様に安心を与えるということで製造から更に開発/設計にまで広げた活動を求められました。

筆者の所属していた品質管理部もこれを機に品質保証部にレベルアップしたいと考えるようになり、筆者にその検討をするように指示がありました。

名前を変えるだけでは、意味がないので、品質管理部から品質保証部にしていくためには、何を変えればいいかを、先輩のお知恵もいただいて毎日考えるようになりました。そしてそこで得た結論が、技術部門の作業を保証する新しい課を作るということでした。そしてその課を技術品質保証課(技品証)と名付けることにしました。

そして結果的には、次の3つに目を付けました。ソフトウエアの品質保証、開発試験の品質保証、信頼性管理の3つの分野です。

ソフトウエアの品質保証:
ソフトウエア開発担当部署が機体に搭載用のソフトウエアも開発をしますが、そのソフトウエアの妥当性検証を技品証のメンバーが行えないかと考えました。当時Independent Verification and Validation (独立検証及び妥当性確認)ということで開発担当者とは別の人が検証するというのが要求になり、その流れに乗って進めることができました。これを担当するメンバーを決める必要がありますが、当時IBMが作成していた適性試験を使って適性を見た上で職場異動をしていただきました。

開発試験の品質保証:
民間のビジネスジェットの開発で品質保証を担当したメンバーなどの経験をベースにして開発試験に品質保証の考えを持ち込むことにしました。具体的には試験供試体の形態を適切に管理すること、試験実施時のセットアップの確認をすること、評価データ取得時の妥当性を確認することなど行うようにしました。

信頼性管理:
航空機に搭載されている装備品毎に信頼性要求が定められている中で、運用時の故障データなどを集めて信頼性評価を行う。信頼性目標を達成でいない場合には、設計にフィードバックし改善を促す活動を担当するようにしました。

技品証で以上の業務を担当することにしたのですが、開発/設計/試験部門からは、“開発フェーズでは、このような管理は馴染まない。本当に品証部にできるのか?”というような反応でしたが、防衛関連機種の開発では、防衛庁の監督官も開発における監督を実施されるという背景もあり、そのお力も借りる形でスタートさせることができました。

兎に角、新しいことを始めるには、非常に大きなエネルギーが必要であり、皆が燃えていたような気がします。自分も防衛庁に行って予算を確保する商議に出るなど相当な精力を費やしました。 発足にあたっては、基礎的な考え方、組織の在り方、仕事の枠組みの設定、その他人選などもある程度させていただきました。今にして思えば、初級管理者の筆者にこのような大きな仕事を与えていただいた当時の上級管理者の方々に深く感謝しています。

文責 山本 晴久

 当社では主に航空宇宙の品質に関わるご支援をしております。
 以下、リンクです。
JIS Q 9100:2016 認証取得支援
Nadcap 認証取得・更新支援
JIS Q 9100:2016 規格解説セミナー
JIS Q 9100:2016 内部監査員養成セミナー
・その他、お気軽にお問合せください。

名古屋品証研株式会社