品質管理部、品質保証部で11年仕事をした後、企画管理部に配属替えになりました。そしてその企画管理部で1年半経験した時に、航空宇宙の事業所から、航空宇宙エンジンなどを担当する事業所を分離することになり、筆者は、分離された先の事業所で引き続き企画業務を担当することになりました。(その時の話で、タイトルでQAマンと言いながら、少し違っています。ご容赦賜りたく)

 分離されたばかりの新しい事業所の企画部門であり、事業所の諸計画の策定など一から始めることになり、多忙を極めましたが、充実していました。具体的には、事業計画の策定/推進と、更に個々の資源計画の立案/推進で技術戦略立案、人員計画、投資計画(研究、設備など)、システム開発計画などを行うことでした。筆者はその中で設備計画の担当となりましたが、新しく独立した事業所ということで、設備計画の枠をどうすれば広げられるかに腐心しました。

 設備計画は、基本的には期(半年)毎に本社より一般の予算を割り当てられ、その事業所であらかじめ検討していた設備に優先度の高いものから割り付けていくというやり方で、この全体額は固定されたものでした。そして、更に特別の枠を確保するためには、新しいプロジェクトを始めるに当たっての特別な設備計画と合理化等体質改善の設備計画があり、本社に伺い出ることができました。

 新しい事業所として何かと投資案件が多い中でこの体質改善の特建は、救いの神的なものと感じていました。しかし、今まで申請した経験がなく、進め方がよくわかりませんでした。

 そこで状況を打破すべくこれらの許認可権のある本社の企画部、経理部を訪問し実情を説明するとともに計画の考え方、申請の仕方、設備投資の効果の把握方法など直接教えを乞いました。新しい事業所であり、体制整備が必要なことを彼らもよく理解してくれて、アドバイスをしてくれました。

今まで敷居の高いと思っていた本社の管理部門が思っていたよりフランクに対応してくれることに多少驚きました。そして1年目の計画でうまくいかなかったときは、2年目の計画で改善し、あきらめずに認可まで頑張りました。これがまた信頼関係の構築にもつながった気がします。彼らも筆者の少し上か同じ年代であり、気心もお互いに理解できたのかもしれません。

ここで得られた教訓は

  • 何事も自分から行動をとること 
    (とにかく、本社に行ったこと)
  • 計画は、あきらめることなく、必要な改善をしながら、最後まで実現努力すること
    (当初計画の設備計画を粘って実現できたこと)
  • リスクと機会を評価し、機会を捉えるタイミングを逃さないこと 
    (事業所のスタートの時期であった)

などで、これらは企画部門で経験したことではあるが、品質保証の業務でもどんな業務にも当てはまるものだと感じています。

実は、この体質改善の特建の認可を順調に認可いただくようになってから、もとにいた事業所のメンバーから、なぜ君のいる事業所では、簡単にこの種の特建の認可が得られるのか?との質問を受けたことがあります。その時の答えは、“やってみれば分かります。ぜひチャレンジしてください” でした。

文責 山本 晴久

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