前回のメルマガでは、コンプライアンスマトリックス(C/M)は、初期プランニングの評価に使うと紹介しましたが、その他の場面でも使えます。

先ず、下記のC/Mの例を見てみましょう。

これは非破壊検査の例で、客先の技術要求を左側の欄に、社内で作った手順書番号と項目を真ん中の欄に、そして実際に社内の現場で手順書通りにできているかを右側の欄に書いています。問題がなければ「〇」で表示し、「N/A」というのは、その要求が自社の製品には、適用されてないということを表示しています。万一問題があれば「×」と表示し対策を取る訳です。

筆者の経験ですが、
Nadcapの審査では、指摘事項があればNCR(指摘票)を発行されます。それを受けて、問題の発生原因と対策を報告することになりますが、その対策が十分でないと判断されると追加の検討指示が出されます。

例えば、「技術要求が守られていなかったが再発防止のための更なる処置について述べよ」のような場合で、いわゆる水平展開を求められます。具体的な見直し結果を報告しないといけません。体系的に見直したことをどう表現すればいいか、悩むところです。このような時にこのC/Mで見直し結果をまとめることが大変有効です。

現実に過去の審査の指摘で水平展開の結果をC/Mとしてまとめて提出したことが何度かありましたが、いずれもそれ以上の追加アクションの指示はなく回答を了承してもらいました。
ここまでやっておくと水平展開はできていると見てくれるようです。

このようにC/Mは、プランニングの最初の段階で技術要求のフローダウンを確認する場合、あるいは生産が立ち上がった後のトラブル発生時の処置の一環で使うなど、いろんな場面で活用が可能なツールだと思います。この手法の良いところは、要求すべてを洗い出し全体に抜けがないかを見られることであり、技術要求から手順書、更に実作業と串刺しで確認できることであります。また、その結果をC/Mを作成者以外の人も客観的にレビューできることにあると思います。いろんな場面で活用していただければ幸いです。

次回からは、工程凍結/工程変更管理のテーマでメルマガを続けます。

文責 山本 晴久