前回よりNadcap認証を取得するために必要な準備事項についての解説を始めましたので、今回も継続して具体的に準備すべき内容について解説します。
前回のコラムを読む(2021.7.6配信)>>>

(5)自社の作業工程への落とし込み
自社の作業標準として、作業手順書を作成します。作業手順書は、単なる翻訳版ではなく自社の設備などに対応した内容で、作業者や検査員が使えるものになっていることが重要です。この作業手順書は、工程確立の確認や審査前に実施するJob Auditを通して必要な手順が確実に反映されていることを確認します。
また、品質記録として管理する対象も明確化します。実作業の記録や試験成績書はもちろんのこと、計測機器のトレーサビリティが確保された校正成績書類、材料や処理液などの副資材の成績書も対象となります。電子システムによる記録類は、手順も含めて明確化が必要です。

(6)Audit Criteria(以下、AC)による確認と改善
対象となるACを基準として要求事項(ACのチェック項目)ごとに確認し、全ての項目が、“Yes(Yes/Noの選択しかできない場合)又はN/Aになることを確認します。これは、チェック項目の単なる確認だけではなく、そのエビデンス内容までを確認し、エビデンスの番号や項目までを記載しておくことです。

(7)文書類の英文化
Nadcapの審査は、英語での実施が要求されているため、関係する文書類(作業手順書、作業指示書、関連する規定類、各種記録やデータ、不適合処理記録 等)は、英文化や英文併記としておくことが必要です。

(8)審査の申し込み
eAuditNetの「Supplier Applications」から審査の申し込みを行います。審査希望日は、6ヶ月先まで指定できるため、逆算して社内で決めた審査希望日の6ヶ月前に申請するのがよいでしょう。申し込み時、輸出規制品の確認(特定の製品、プロセス及び技術情報の輸出に関するアメリカ政府の法律規制;ITAR、EAR)がありますので、対象の有無について顧客に確認しておくことが必要です。なお、申請するにあたり、PRI日本事務所へ受審の連絡をして、アドバイスを受けるとよいでしょう。

(9)内部監査(Self Audit)の実施
審査までは、ACに基づき全項目の適合性を徹底的に確認(Self Auditを何回も繰り返す)します。当該プロセスを熟知した人を監査員として、技術要求が理解され、作業手順書にブレークダウンされ、その作業手順書に適合した作業者や検査員が、内容を理解して作業を実施していることを確認します。不適合事項は、是正処置を指示し、その結果をフォローします。

(10)審査書類の送付(eAuditNetへのアップロード)
審査日の30日前までに提出が必要な書類(ACに記載のもの)をeAuditNetへアップロードします。Self Auditの結果は、対象のACに必要事項や審査結果を記載したものであることと、不適合処理した場合にはそのエビデンスも送付の対象となります。

以降は、審査当日に向けての準備を進めます。

以降は、次回に引き続きます。

文責 古郡

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